このブログでは、私の人生に影響を与えた書籍を紹介していきます。
本というのは、読む人によって解釈が変わる場合もあります。
なので、このブログでは、本の要約ではなく、
この本を読む目的について紹介します。
人生、その時々に応じて、様々な悩みがあると思いますが、
大体の悩みは本屋さんで解決出来ます。
その中で、私に行動力を与え、悩みを解決してくれた書籍を紹介します。
今回の書籍は、↓↓↓です。
<書籍情報>
FACTFULNESS(ファクトフルネス)
*著者:ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド
*訳者:上杉周作、関美和
*発行:日経BP社
*画像引用:Kindle
「FACTFULNESS」とは、
一言で言うと
「データを基に、世界を正しく見よう」
と、いうものです。
この本を読んで最初に思った事は、
「あれ、思ってた世界と違う・・・」
です。
これは、良い意味でとらえて欲しいのですが、
常識と思っていた世界の真実が、
実は少し違ったのです。
人間はネガティブな事に反応しやすくなっており、
様々なメディアが発信する情報の
悪い部分ばかり記憶してしまうそうです。
そのせいで、世界はネガティブだと信じてしまっているんですね。
これは、前にも紹介した
『News Diet』でも紹介した通りですね。
人間の脳は、何百万年にもわたる進化の産物です。
狩りをして生活している時代は、
あらゆる危険から身を守るため、
常に周囲の情報を仕入れて、
一瞬で判断を下し、
命を守る行動をしていたので、
ネガティブな情報について敏感になるというのは、
よくわかります。
現在の人間にも、身を守るための脳の働きというのが残っており、
どうしても、ネガティブ情報を多く受け入れてしまうんですね。
よって、「世界はよくならない」とか、「貧しい人は増えるばかり」
とか、悪い思い込みをしてしまいます。
今回の書籍では、13問の質問からスタートします。
「世界の平均寿命」、「2100年の子どもの数」、
「予防接種を受けれる子どもの数」、
「世界で電気が使える人の割合」
等など、3択の質問形式です。
専門家や大学教授など、あらゆる勉強をしてきている人であれば
わかりそうな質問です。
しかし、結果の平均は
12門中たったの2問
全問不正解は、15%
スウェーデンの参加者が唯一、11問正解
という結果だったそうです。
※1問は除いています。
これは、チンパンジーが適当に答えても33%(3分の1)
は正解するものを
大きく下回ってしまいました。
しかも、ほとんど、正解の数字より、悪い数字と思ってたそうです。
どれだけ、世界の人が現実よりネガティブに生きているかが
わかる研究ですね。
この本を読んで、
世界は意外と悪くないな。
思っていたより豊かだな。
と思って頂き、
目に見えない恐怖と戦うのではなく、
常にデータを見て、正しい判断が出来ると、
心がかるくなり、
誰もがより生産的なことに情熱を注げるようになるのではないか、
と本書は言っております。
そして、本書では人々がどんな勘違いをしているかを
具体的に教えてくれます。
それを私は、
『思い込み10選』
として紹介します。
項目 | 本能 | 思い込み | ファクトフルネス(真実) |
---|---|---|---|
1 | 分断本能 | 世界は分断されている | 世界を二つにわけてしまいがちだが、大半の人は、その中間にいる。 また、「平均」という言葉は、最上位と最下位も含まれる為、注意が必要。 |
2 | ネガティブ本能 | 世界はどんどん悪くなっている | 悪いニュースの方が広がりやすく、良い出来事はニュースになりにくい。 過去を美化しがちで、悪い方に向かっていると思い込んでしまう。 |
3 | 直線本能 | 世界の人口はひたすら増え続けている | グラフは常に直線ではない。 S字、すべり台、こぶ、等、さまざまな動きがある。 |
4 | 恐怖本能 | 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう | リスク=「危険度の質」×「頻度」の為、恐ろしさは関係無い。 |
5 | 過大視本能 | 目の前の数字がいちばん重要 | 目の前の数字を、他の数字と比較する事や、全体との割合を見る事で、本当の意味が見える。 |
6 | パターン化本能 | ひとつの例がすべてに当てはまる | ひとつの集団パターンだけを見てしまわないよう、違う集団を見る。そして集団の中での違いを見つける。また、「過半数」という言葉に注意。 |
7 | 宿命本能 | すべてはあらかじめ決まっている | 人、国、文化などは少しずつ変わっている。小さな進歩なので気付きにくいが、10年単位で見てみよう。 |
8 | 単純化本能 | 世界は一つの切り口で理解できる | 世界は一つの視点では理解できない。なんでもトンカチで叩くのでは無く、ネジ回しやレンチ、巻き尺なども使おう。 |
9 | 犯人捜し本能 | 誰かを責めれば物事は解決する | 問題を解決する為には、「犯人」ではなく「原因」を見つけないと、何も変わらない。 |
10 | 焦り本能 | いますぐ手を打たないと大変なことになる | 「チャンスは今だけ」のはずがない。何度でもやり直せるし、時間をかけてもいい。焦って冷静な分析が出来なくなることが危険。 |
この、『思い込み10選』を読んでみると、
確かにそうだなと思ってしまうんですね。
特に私が面白かったのは、「犯人捜し本能です。」
実例をあげて紹介すると・・・
大手製薬会社は、貧しい人たちはかかる病気について、何も研究していない
↓
では、製薬会社の連中に一発食らわしてやろう
↓
誰に?
↓
もちろん、取締役全員
↓
取締役は、株主が決めているよ?
↓
では、株主に一発食らわす
↓
株主はだれ?
↓
退職年金をもらったおばあちゃんかな?
↓
では、おばあちゃんを殴る
↓
でも、この前おばあちゃんからお小遣いをもらったよね?
↓
では、自分を一発殴らないと・・・
犯人捜しなんて、結局意味が無いんですね。
問題の解決にはなりません。
このように、本書では様々な具体例を交えながら、
「FACTFULNESS」について教えてくれます。
データを見ながら、論理的に考えると、
考え方がシンプルになり、
正しい事に全力を使える生活が出来そうですね。
・データをもとに、ものごとを判断しましょう。
・10個の思い込みを捨てましょう。
実は、この書籍は、あの「ビル・ゲイツ」お墨付きみたいですね。
なんか信憑性ありますが、
これも『FACTFULNESS』してみましょう!!
興味のある方は、是非書店へ!!!