今回は、「転職」について紹介します。
- 転職が決定した人
- 転職先の入社日が決まったが、不安のある人
- 転職先で成果をあげられるか心配な人
- 前職で高い実績があり、自信のある人
厳しい転職活動を経てゴールにたどり着いたと思いきや、次のスタート地点に立った今、新しい会社ではどういう考え方や立ち振る舞いをすれば良いのでしょうか。
転職者として正しい立ち振る舞いをしないと、転職先での成功の可能性は低くなります。入社までにしっかり転職者マインドに切り替えて挑みましょう。
参考書籍:転職1年目の教科書
書籍情報
<書籍情報>
転職1年目の教科書
*著者:秋山 進
*発行:日本能率協会マネジメントセンター
*画像引用:Kindle
【はじめに】
転職おめでとうございます!!
この記事を読んで頂いているということは、転職が決まった人や、内定を承諾しようか迷っている人が多いのではないでしょうか。
書類選考から度重なる面接等、厳しい転職活動を乗り越え、やっと掴んだ内定。
転職活動としては、内定承諾がいったんゴールとなりますが、反対に新しい会社で働くスタート地点に立つ事となります。
転職先で良いスタートが切れるかどうかで、新しい人生も変わってるでしょう。
転職後のマインドチェンジ
転職先では当然新しい人間関係があります。また、その会社独自の社内用語や業界用語、社内の風習や文化、意思決定していく手順等々、始めての事が多いはずです。
場違いな行動をしてその会社になじめず、数ヶ月で泣く泣く元の会社に出戻りなんていう人も聞いた事があります。
転職者は、こういった試練を乗り越えながらやっと一人前になっていきます。
良い転職先を見つける為の参考書は世の中で沢山あり、転職さえすれば人生変わると思いがちになってしまいますが、重要なのは転職してからの行動です。しかし、転職先でどのように仕事を進めていけば良いのかを発信している情報が少ない為、この記事でまとめてみました。
どのポジションで転職するのかは人それぞれですが、どんな人でも当てはまる新人(中途採用者)としての振る舞い方を、入社初日から1年の間で細かく具体的に書いておりますので、是非参考にしてください。
【入社初日から1年まで】
1.入社1週間まで
会社と自分のギャップに注意!!
ついに入社初日!!新卒1年目を思い出し緊張しながら会社へ到着し事務所に入ります。すると・・・自分の席が無い!!おまけに、今日から出勤だった?などなど歓迎ムードは皆無で、会社と自分の気持ちのギャップに驚きます。
よく考えればわかりますが、前職で働いている時も自分の業務が忙しくて、転職者がくるという情報はあっても受け入れる余裕も無く、人事任せなんて事もあったと思います。
また、入社するまでは外部の人でも、入社してからは、どこにでもいる社員の一人にすぎません。即戦力として採用されている場合はなおさらですが、何も教えなくても一人前に出来ると思われています。
更に、自分が入社した事で、ポジションを奪われた人、出世が遅れる人等々、全ての人に歓迎されるわけではありません。
歓迎ムードに変える為には
- 自己紹介
人事から紹介があった際は、明るくハキハキと会社への愛着と自分のセールスポイントを明らかにする。
また、どんなシチュエーションでも対応出来る様、3分・5分・10分バージョンの自己紹介を準備しておく。 - 雰囲気を会わせる
会社には会社ごとの空気があります。服装やしゃべり方、呼称(さん、役職等)など、前職の感覚と違う場合は、浮いてしまう可能性もある為、周囲の雰囲気に合わす努力も必要です。 - 名前と相関図を把握
何よりも先に名前を覚える事が打ち解ける為に重要です。その人のエピソードも1つあるとgood。自分の事を知ってもらって嫌がる人はいません。
いきなり前職での経験を活かしてアクセル全開でいこうなんて考えずに、仕事は周囲のサポートがあって成り立つことなので、まずは打ち解ける事を第一に考えましょう。
2.入社1ヶ月まで
人間関係を作ろう!!
会社の雰囲気を掴んだところで、次は人間関係の構築です。
これは、仕事を円滑に進めていく為の、自分の仲間探しです。社内の各部署のキーマンを見つけ、その人の上下関係や趣味嗜好なども把握し、積極的に仲良くなりましょう。
社内の同報メールを発信する人は、社内にネットワークをもっていて、頼れる存在かもしれません。積極的に返信して存在感をアピールしましょう。また周囲に人が集ってくる人は、仕事が出来て頼りになる可能性が高いです。
また、お酒が苦手でも、はじめは積極的に飲み会に参加して、飲みにケーションを図っていくことも大切です。なかには、ゴシップ情報や上司の悪口の言い合いなど、不要な情報もあると思いますが、一緒に悪口を言うのでは無く、1つの情報として入手しておきましょう。
圧倒的に情報が無い新人には、どんな情報でも貴重です。
親切な人は注意!!
面倒見が良くて親切な人は、一見いい人に見えがちですが、本当にそうでしょうか。
仕事が出来る人は忙しく相手にしてもらえる暇がないものです。いっぽうで仕事が出来ない人に限って暇が多く新人にかまってくるという理論も成立します。また、少し会社との考え方があわない為、プロジェクトに入れてもらえない等も考えられます。
『親切な人=良い人』と考えずに、どんな人かを見極めるようにしましょう。
違和感ノートを作る
会社が変わると、使う言葉も変わります。
数字の単位や、業界用語、会議資料の書き方、正直わからない事も沢山出てくると思います。わからないことはわからないままにせず、不明点はすぐメモに残しましょう。
あとあとネットで検索すればわかる事もあります。またこの時期なら正直にわからないと言っても通ります。今のうちに、恥は捨てて会社に慣れる努力をしましょう。
それでも違和感が出る事はあります。その際に「それは違うと思います」と言っても新参者の意見は反感を買うだけなので、違和感ノートに残しておきましょう。
あとあと、この違和感ノートが効果を発揮します。
3.入社3ヶ月まで
コツコツ積み上げよう!!
入社1ヶ月以降は、カルチャーショックに疲れてきて、こんなはずではなかったと思ったり、前職が恋しくて戻りたい等、ネガティブな考えになることもあります。
ここでは、体力と精神力の健康レベルの維持に注意しましょう。いろんなストレスが溜まってきて疲れはピークになる為、心と体のケアが大切です。
人事部から仕事は大丈夫か連絡が入る事もありますが、話した情報は全て直属の上司へ伝わりますので、ネガティブな事は言わないのが利口です。我慢強さが無い人など、悪い印象がついてしまいます。
なかなか馴染めない
まだ、前職の気持ちも残っており、完全には会社に馴染めてはいない状況です。
転職先の事を「ウチの会社」と言うのに違和感があると思います。それは早めに克服し、ウチの会社と言えるようになると、一気に慣れてきます。
肩の力を抜いて、大きな成果を出そうとせず、小さな事をコツコツ積み上げる事で、信用も少しずつ蓄積されていきます。
大きな仕事は周囲のサポートがないと出来ない事なので、まずは自分の出来る範囲をしっかりこなしていく。
4.入社半年まで
得意分野を明確にしていこう!!
仕事も多くこなしていく様になり、自分の得意分野が見えてきて、周囲もなんとなくわかってくる時期で、この仕事なら○○さんだね、と言われるようになることが理想の姿です。
しかし、社内ではまだまだ初心者マークの身です。
間違っても、会社に意見などしないようにしましょう。前職ではこうだったなどと言うと、君に何がわかると反感を買うだけです。ここはまだ我慢して、小さな実績をコツコツ上げ続ける努力をしていきましょう。
転職者だから出来る暗黙ルールの打破
同じ会社でも事業部ごとで似た商品を扱い、顧客がバッティングすることがあります。その際にはどちらが行くのかや、必ず○○部長を通すなど、暗黙ルールがあったりします。そこを知らず強行突破すると、掟破りのレッテルを貼られて痛い目にあう可能性があります。
しかし、転職者だから出来る良い点もあります。
少し面倒な顧客とも仕方なく付き合っているケースがどうしてもありますが、転職者がバッサリ切ってくるという場合には、会社から感謝されることもあります。
見極めは難しいですが、転職者ならではのチャンスの掴み方もある為、意識しておきましょう。
5.入社1年まで
同化から自分らしさへ!!
あなたは、前職と現職の2つの思考回路があります。
前職の考え方は今まで押さえてきましたが、これからは自分らしさを発揮していくフェイズにうつります。会社をよくする為、大きな実績をあげる為、新しいチャレンジを積極的にしていきましょう。
ここで役立つのが、入社当初から溜めてきた、『違和感ノート』です。会社の改善すべき場所などを声をあげていきましょう。今まで分析してきた相関図や、前職での人脈など、あらゆる手段を駆使しながら動きましょう。こういう変革は外からきた人だから出来るということもよくあります。
今まで惰性で続けてきて、他の社員も不思議に思っている事も多々あります。そこを変える事が出来れば、あっという間に時の人となれます。
やっと自分の意見を言えます!!
前職の話しは、入社直後にすると後ろ向きな印象を与えますが、半年以上経ち実績も出していくと、良い人脈や知識を持ってきてくれたと逆に感謝されます。
しかし、失敗はつきもの。これはしっかり頭に入れておきたいですね。
そして、成功しても自分だけの手柄にしないのも大事です。自分には直属の上司や周囲のサポートしてくれる人がいます。成功する時は顔をたてる、失敗した時はフォローしてもらう。
この切っても切れない関係があることを忘れないようにしましょう。ここを怠ってしまうと、周囲との関係性が悪くなり、疎外感を感じてしまう事もあります。
さいごに
転職成功者は、単なる運がいい人なのでしょうか?
ここまで読んで頂いたらご理解頂けると思いますが、転職の成功は簡単なものではありません。
ただ、どんな選択肢でもあたかも最高の選択をしたかのように、一生懸命努力をしている。最高に楽しいと生き生きしている人こそ、輝いて見えます。
結局、人より2倍真面目に、人より高密度に仕事に打ち込んだ人こそ成功する。それだけの話しです。
人より深く考え果敢に挑戦したものだけが、次のチャンスを得ることが出来ます。
それを続ける事で、『プロフェッショナル』になることが出来るでしょう!!
簡単におさらい
- 入社1週間まで
『会社と自分のギャップに注意』 - 入社1ヶ月まで
『人間関係を作る』 - 入社3ヶ月まで
『コツコツ積み上げる』 - 入社半年まで
『得意分野を明確にする』 - 入社1年まで
『同化から自分らしさへ』 - 結論:人一倍努力する!!
ということで、今回は、
「【中途採用者の現実】転職が決まったら備えよう!!」
についてでした。